通電しないGTX1070の修理に挑戦
前回に引き続き今回もグラボ修理ネタです。このグラボは確か第2次マイニングブームの全盛期よりも前に修理したものだったと思います。要するにかなり前に修理したものということです。
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修理成功までの流れ
電源端子の抵抗値確認
これを修理した時にはまだ十分な知識がなかったためこの手順を飛ばしていました。
起動確認
これを修理した時にはまだ十分な知識がなかったためこの手順を飛ばしていました。
分解
ネジを開けて分解します。

使用しているドライバーセット

今回もグリスはカピカピに乾燥していました。
分解歴はなさそうです。
起動&各種電源電圧確認

どこまでグラボが正常に機能しているのか調べてきます。
NVIDIA製ビデオカードには通常7個の電圧が存在します。
12ボルト、3.3ボルト、5ボルト、1.8ボルト、NV_VDD、FB_VDD、PEX_VDDです。このうち12ボルト、3.3ボルトはパソコンの電源が壊れていない限り正常なはずなので、残りの電圧を調べます。これら3つの電源は、グラフィックカードの外部から電源を供給されているためです。
結果はこのようになりました。
5ボルトと1.8ボルトは正常ですが、NV_VDD、FB_VDD、PEX_VDDはすべて0ボルトです。ビデオカードの電源はオンになる順番が決まっており、今回動作していなかった3つの電源の中ではNV_VDDが通常最初にオンになります。つまり、今回の故障原因はNV_VDDにある可能性が高いということです。
NV_VDD周辺を確認

NV_VDDを生成する回路周辺を調べていきます。
特にフェーズコントローラーICの近くを確認しました。
すると、一部部品が青くなっているほか、部品が外れたような跡があります。まず青くなっているところの抵抗を測定しようとしましたが、ちょっと触っただけでパターンごと取れてしまいました。
仕方ないので細い同線で無理やり繋げます。本来は紫外線硬化樹脂で硬化させるべきですが、持っていないので今回はこのまま放置です。
この抵抗器は幅が0.8mmくらいしかないのでつけるのがとても大変でした。
そのほか、部品が取れてなくなっていた箇所も修復を行いました。

修理成功
今回も無事修理成功しました。今回のは確かmicron製メモリを搭載したほうだったと思いますが、前回記事にしたものはSamsung製メモリ搭載のものだったと思います。
2つともマイニングを回してみましたが、確かSamsung製のほうがハッシュレートが高かった気がします。それにしても、これ修理した時はマイニング結構掘れてた記憶ですが最近は新規参入者いませんよね。
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